メディアが、結果から見直して、やっぱりウォリアーズは疲れていたよね〜とか言い出すのは本当に腹が立つ。
あんたら結構、第7戦の前も、そうは言ってもやっぱりウォリアーズ有利だよね〜ってほうが優勢だったよね!?
第5戦のグリーン出場停止が決まった時、即座に「あれで流れが変わりましたね」と言われる未来のシナリオを妄想した。キャブスが優勝するシナリオ。
既定の過去なら例えば、2006年のファイナルでマブスが2連勝して、そこからウェイドが神懸かってホームを3連勝したシリーズが今語られている。「あそこで流れが変わった」とあたかも本当に潮目が実存するかのように。
でも、そんなものは存在しない。もしくは、炎のようにゆらぎ、その時は一定していない。過去になって初めて、いつだってそれは後から固められる。
5戦から7戦をすっ飛ばした未来シナリオの妄想を己に禁じた。5戦に勝った時にはじめて6戦への道が生じる。それまでは、決してどこにもない道を通る未来は、同じように決してどこにも存在しない。それは、今から築く以外にない道。
第5戦を勝って道が伸びた時にもまだキャブスのオッズは高いままだった。
第6戦もホームだからって何も優越していなかった。
第7戦こそ、最後の最後は賽の目を振るようなものだった。
一戦一戦、本当に一戦一戦、坑道を掘るように道を造ったのであって、結果が決まらないうちは最後まで、約束された流れなんてキャブスにはなかった。
だからそれを最初からレールに乗っていて、あそこで連結器がガチャンと切り替わったようには言われたくない。