vsスパーズ第6戦

4Q約40秒、2点ビハインドでレブロンのパスがターンオーバーになった瞬間に、もう負けたのだと思った。

ファールゲームに行くしかありませんね。

でも、フリースローを2本決められて4点ビハインドになってしまえば、3ptシュートが決まっても届かない。

それは確かに第5戦ではレイ・アレンが4点プレイを成功させたけど、そんなことがここで起きる確率より、何の番狂わせもなく試合が終わる可能性のほうがずっと高い。実際、どんなに願っていても第5戦はヒートが負けたのだ。

 

フリースローが外れることは勿論息が止まるほど願ったけれど、ジノビリは外さなかった。4点ビハインド。残り約40秒。確かに、まだ何が起きてもおかしくはない。でも、スパーズを相手に? 2ptを決めても届かないのに、ここで再びレブロンのパスがターンオーバーになった。アレンが即座にファールで止める。………でもこれで、6点差になるのか? 3ptでも2ポゼション必要で、しかも相手チームの得点を0に抑えなければならない。そんなの不可能だろう。

ただ、次のフリースローはジノビリが1本外した。5点差。残り約30秒。

 

無理矢理でも3ptには行くしかない。コート上にはレイ・アレン、ミラー、チャルマーズ、レブロン、ウェイド。

レブロンの3ptは長い。外れて、リバウンド、ミラーが取った。レブロンに渡す。2度目のチャレンジで、レブロンが沈めた。残り約20秒。

 

もし、ノーファールでボールを奪えたら、同点に持ち込めるかもしれない。けれど解説によると、ここは即座にファールに行くべきなのだという。なるべく時間を残したほうがいいのか。ミラーがレオナルドへファール。

レオナルドは若いのに、本当に落ち着いていて、ここでも2本とも決める気がした。でも、勿論願ったけど。2本とも落ちろって。

1本だけ外れた。

残り約8秒。レブロンが放った3ptは外れた。だけど、ボッシュがリバウンドを奪った。パスを受けたアレンは、1歩下がって確実に3ptラインの外へ出て、この3ptを決めたのだ!

 

同点。残り5秒。両チーム、タイムアウトは使い切っていたものの、アレンのシュートのビデオレビューがあり、スパーズは十分にラストポイントのチャンスがあると言えた。長い5秒、トニー・パーカーのフェイダウェイは奇跡を起こさなかった。OTだ!

 

 

OTだって、わからない展開ではあったものの、ヒートはこのチャンスをものにできた。

あと1勝。あと1勝で、ファイナルのチャンピオンだ。

 

 

とりあえず、やっぱりクリス・アンダーセンは温存だったんじゃないかなと少し思った。………いや、ファール多かったけどさ。